大田区 学童 与えられることと、作ること 考え方。

>

おはようございます。長文なので、学童舎の日々の様子を知りたい方は次をお読みください。

一昨日にナリスタカップ(チャレラン)を始めたのですが、実は他に、学童舎では前からたまにおこなっていることがあるのです。

それはなにか?

わかりやすい説明が、私がだいぶ前に読んだ本に書かれています。

それは建築の本なのですが『原っぱと遊園地』という本です、比喩のチョイスがすばらしいですね!!これだけで何を言いたいのかが分かる気がします。

遊園地とは、そこでの楽しみ方が最初から細かく設定されたもの『いたれりつくせりの環境』になります。はじめに想定された楽しみ方以外の楽しみは得られないということですね。

原っぱとは、そこに場所が与えられているだけで、そこでの楽しみ方は、使う人がその都度見つける、作り出すことになります。そこに遊びにきたメンバー、居合わせた人によって、その場で遊びを決め、ルールを決め、翌日にメンバーが変われば、新しいルールが生まれるような環境です。

(そこに場所があるだけと言っても、ドラえもんの空き地でいうと、そこに土管が置いてあるだけで、工夫次第でそれを使った遊びがいっぱい考えられます。普通の滑り台やジャングルジムなどがある公園は中間的な環境だと思います、これらはそうやって遊ぶものだという定義が一応ありますが、工夫しだいで違う遊びを生み出せます※土管には遊びの定義がないような気がするので違うものとして考えています)

遊園地のジェットコースターとして作られた環境は、ジェットコースター以外の楽しみ方はできないが、原っぱはそこに行くまでどんな楽しみがあるのかわからないということです。

なぜこんなお話しを書いたのか、ナリスタカップが遊園地だなと思っているからです。目的は競い合うことなので、遊園地+勝負ですが、学童舎の環境をすべて遊園地にしたくないという思いが前からあります。

しかし難しいのです。なぜか?子ども達が安全に過ごせて楽しんでくれて、学童舎が存続できるという矛盾が生まれるからです。学童舎を遊園地にしてしまった方が、お子様も親御さんも満足します、難しいですね。

土手などで自由に遊んでいいよ、自分で新しい遊びも考えられるしと原っぱの環境を何回か子ども達に与えて、ヒントをあげたりしながらやってみてはいるのですが、『なにやって遊ぶの?』 『なにやればいいの?』 『鬼ごっこあきたよ』 『やることないよ!!つまんない』など、こちらが提供しないで、その場に遊べる遊具がないと結果、つまんないとなってしまいます。上記の子ども達が楽しんでくれて学童舎が存続できると矛盾が生まれるのです。もちろん数名は自分で遊びを作り楽しんでいる子もいます。

なにかを提供しないということは、なにもやっていないことにもなりますし、たまにしかやらない理由はそういうことなんです。

子ども達にはいっぱい考えてもらいたいし、応用力を身につけてもらいたいので、夏休みは時間があります、そのような環境を作っていきたいと考えています。小さい子は柔軟なので、回数を重ねるごとに、理解し考えて行動するようになります。

いろいろな考え方があるかとは思いますし、学童舎がすべての方に満足してもらえることは難しいかもしれません。

学童舎の趣旨にご理解いただければと思いますので、これからも何卒宜しくお願い致します。

By

アーカイブ